ハーヴァード大学の研究チームが、導電性の布を使った「柔らかいセンサー」を開発しました。伸縮性のあるウェアラブル端末の実用化が期待されるのですが、そのセンサーの実力と可能性とはなんでしょうか。普通のグレーのTシャツから切り取った、四角い布を想像してください。ナイロンとスパンデックスからできているため、コットン製のTシャツよりも伸縮性があります。しかし、この布が特別な点はほかにもあるのです。布の端を折り返してみると、裏側はメタリックな光沢を帯びています。つまり、電気を通すということです。この布の名前は「Shieldex」といって、繊維工学者のアスリ・アタライとハーヴァード大学の彼女のチームは、柔らかくて伸縮性のある動作測定用センサーを開発するために、まさにこのような導電性の布を必要としていたのです。金属の光沢は、しなやかな繊維をコーティングする銀に由来するもので、これによってShieldexは伸縮性を保ちながら、電気を通すのです。ウェアラブルデヴァイスが柔らかくなれば、人間への危険を減らしつつ、びんのふたを開けるといった補助を提供できるようになります。