海外と異なって、日本市場でWindows 10 Mobileを発売する各メーカーは、法人向けに主眼を置いています。VAIO Phone Bizも、「Biz」という名前の通り、法人ユーザーや個人事業主によるビジネス利用を想定した端末です。Windows 10 Mobileには個人向けのアプリやゲームが少ないこともあって、VAIO Phone Bizを個人で購入してもあまり面白くないかもしれません。純粋に個人で使うなら、Androidを搭載した前モデルの「VAIO Phone VA-10J」のほうが便利な場面が多いはずです。しかし、ビジネスユーザーの多くは業務に必要な機能だけを求める傾向にあります。電車の乗り換え検索のように、仕事中に使える一般向けアプリの需要はあるものの、余計な機能やアプリはむしろ少ないほうが喜ばれるとの声が多いのです。さらに4月26日には、日本国内のMDM(モバイル端末管理)市場で最大シェアを誇る「CLOMO MDM」がWindows 10 Mobileの正式対応を発表、国内端末メーカー各社も一斉に協業を表明しのです。モバイル端末管理は、法人ユーザーのスマートフォン導入の鍵になる部分です。ここが大きく進展したことで、法人向けのWindows 10 Mobile展開において、日本は世界に先行することになりそうです。